広島県 / Hiroshima Prefecture

みしまゆかり / Yukari MISHIMA

Profile: 漫画とリアルの中間タッチで、老若男女や喜怒哀楽の描き分け、躍動感、リアリティのある背景描写などが強みです。

Website:  in-my-sketchbook.com

芸北神楽 (通称「広島神楽」) / Geihoku Kagura (known as “Hiroshima Kagura”)

明治期に島根県の石見地方から広島県北に伝わり、近年人気を集めている芸北神楽(通称「広島神楽」)をご紹介します。

旧舞『天の岩戸』よりアメノウズメノミコトの舞。
天の岩戸に隠れてしまったアマテラスオオミカミを誘い出すため、岩戸の前でアメノウズメノミコトが激しく舞ったという古事記の逸話を表現した演目です。アメノウズメの衣装が可愛いくて好きです。

新舞『滝夜叉姫』
貴船神社に願をかけて妖術を授かった平将門の娘・五月姫が、父の仇を打つため「滝夜叉姫」と名を改めて謀反を起こした末に鬼と化し、朝廷の命を受けた大宅中将光圀に成敗されるお話。
神楽は勧善懲悪型のストーリーが多いですが、どう見ても​鬼が一番魅力的で、特に『滝夜叉姫』は姫に対して同情的に描かれていることが多い気がします。観客がシンパシーを寄せるのはおそらく大宅中将光圀ではなく、圧倒的に姫の方ではないかな、と思いました。芸北神楽の中でも一、二を争う人気演目です。

神 (しん)
勧善懲悪型の演目において、鬼と戦って最終的に勝利する「善」役です。役どころは演目によって異なりますが、イケメン武将の2人組であることが多いです。戦闘シーンの他、勝った喜びを舞う「嬉し舞」も見せ場の一つです。

チャリ
一部の演目に登場する道化役です。登場時には音楽のリズムもアップテンポになり、舞台の雰囲気がガラリと明るく変わります。チャリ面も様々で、上の絵のように口周りを覆わないタイプもあります。このタイプの面はセリフがはっきり聞こえ、表情の変化もよく分かるので「いいな!!」と思いました。

楽人
舞手の動きに合わせてリズムを奏で、神楽を盛り上げる奏楽者。左から順に笛、手打鉦、小太鼓、大太鼓です。
大太鼓は団長などのベテラン団員が担当することが多く、神楽全体を指揮する舞台監督的な立場です。

旧舞『八岐大蛇』
スサノオノミコトが出雲の国で8つの頭と尾を持つ大蛇を退治してクシイナダヒメと夫婦になった、という古事記の逸話を表現した演目です。石見・芸北地域の神楽といえばまずこれを思い浮かべる人も多いのでは。神楽団によっては大蛇が舞台から降りてきて最前列の観客にサービス(?)してくれる、という演出もあったりします。

(おまけ)

2017年に開催した初回の「イラストお国自慢展」の展示作品です。